「あなたにとって、美とは何を指しますか?」
痩せていればいるほど、女性は美しいですか?
体重が50キロを超えていては、もう美しくはありませんか?
見た目さえ綺麗であれば、その方の内面は関係ありませんか?
私は、どれも違うと思っています。
お仕事柄、ネイルやエステティック、鍼灸の施術を含めたくさんのお客様の手のお手入れをさせていただきました。
その中で私が「この方は本当に美しい人だ」と思う方は、モデルさんや女優さんとは限りませんでした。一生懸命働いて、そんな自分を労わるためにネイルを施しにこっそり来られるお母さん。
大きなお仕事が入ったから、と自分を高めるためにネイルをされる会社員の女性。
アトピーやあかぎれなど皮膚疾患があり、少しでも爪の状態をきれいに見せたいとハンドケアの予約をされる方。いつまでも女性らしさを忘れたくない、と手のお手入れに来られる70代のマダム。
派手なお洋服やメイクはしていなくても、自分を労わり、装うためにサロンに通われる方は、その心意気がとても美しいのです。
私にとって「美しい人」とは「心意気」次第なのだと考えます。
今から具体的に私が考える「美しさ」を紹介します。
一つ目が「心からの笑顔で人とお話しすることができる方」です。
よく、「目が笑ってない」「目が死んでる」といいます。内面が充実していないと、輝く笑顔は出せないと思います。心からの笑顔で話しかけられて、不愉快な人がいるでしょうか。
二つ目が「手先までお手入れが行き届いている方」です。これは自分が満たされていることであり、他人への配慮ができる方であることを意味します。
三つ目が「ものをとる仕草(手の動作)まで、洗練されている方」です。
自分の魅力を良く知り、それを上手に表現できている方。
体重が〇kgであるとか、目が大きい、鼻が高いなどではなく、ありのままの自分ときちんと受け入れ、ご自分の魅力を最大限に伸ばすことを考えることができる方です。
これが私の考える、美の基準です。
産まれた瞬間から全ての人に「美」というセンスが組み込まれています。
美とはセンスであり、要は使い方、考え方次第でいかようにも表現できるのです。
つまり美はあなた自身の中に抱えている大切なパーツなのです。
骨格や筋肉、遺伝など様々な要因であなたの容姿は構成されています。
私が自分の手を慈しむのは、自分が完璧でないからです。
私の手は小さくて見栄えが悪くても唯一無二の存在だからです。
それと同じように、あなたも唯一無二の存在なのです。
そのあなた自身の美を引き出し、最高の状態で表現すること。それを目指す姿勢こそが「美」ではないかと私は考えます。